朗読タイムレスストーリーシリーズ⑧では、高見順「草のいのちを」、太宰治「嘘」、宮沢賢治「やまなし」の朗読が行われます。朗読は長尾奈奈が担当します。
高見順「草のいのちを」では、戦後間もないある日、友人の家を訪ねた「私」が特攻隊の生き残りの弟・清治と出会い、生きる気力を失った彼に詩を口ずさむ物語です。
太宰治「嘘」では、津軽の生家に居候していた頃の名誉職についた同級生から聞いた話で、大雪の夜に警察署長が訪れ、脱走事件の秘密を告げる物語です。
宮沢賢治「やまなし」では、蟹の兄弟が魚が鳥に攫われる様子を語り、月を仰ぎ泡の大きさを競う物語です。
当日は日本近代文学館にて、「滅亡を体験する―戦渦と文学」、併設の川端康成記念室にて、「川端康成の本」の展覧会も開催されます。